はやとの風の紹介

2022(令和4)年12月27日(火)掲載
2023(令和5)年3月14日(火)修正

観光特急「はやとの風」の紹介

 大畑駅に行くには「いさぶろう・しんぺい」(略称 いさしん)に乗るのがお手軽です。そのいさしんに吉松駅側で接続している観光列車が特急「はやとの風」でした。

 2004(平成16)年3月13日から2022(令和4)年3月21日まで、鹿児島中央駅~(日豊本線)~隼人駅~(肥薩線)~吉松駅間を走った観光特急です。最初は、キハ147-1045+キハ140-2066の2両編成でした。外見といい天望席の天窓といい、完全に「いさしん」の特急版でした。ちなみに臨時列車扱いですが毎日運転でした。
 余談なのですが、初めてはやとの風を吉松駅で見た時、運転手さんに何故キハ140(キハ140は一両のみで運転出来る)が混じっているのかを聞きました。運転手さんの答えは「人気が出なかったら単行(1両だけ)で行けるから。」絶対冗談だろう…と思いました。

 2005(平成17)年1月21日にキハ47-8092が追加され、キハ140-2066は予備車として編成から外れました。結局2両編成で落ち着きました。予備車はたまに3号車になったり臨時列車になったり別の観光特急に増結されたりと活躍しています。そして同年3月17日のダイヤ改正から、無事定期列車(毎日運転)になりました。


沿線風景

 鹿児島中央駅を出てから進行方向右側に錦江湾と桜島を望みます。晴れていなくても桜島を望めます(←日本三大車窓に影響され過ぎな発言)。
 隼人駅から肥薩線に入ります。嘉例川駅で5分、大隅横川駅で5分と見学時間があります。嘉例川駅では列車に合わせて出店が営業をしており、駅弁「百年の旅物語 かれい川」が売っていました。
 終点吉松駅では必ず観光列車「いさぶろう・しんぺい」に接続していました。「はやとの風」と「いさぶろう・しんぺい」はホームを挟んで並んで停まっていたので、乗り換えは楽でした。


そして廃止へ

 ここからは箇条書きで説明します。

 廃止後は、キハ140-2066は「指宿の玉手箱」用に改装(こちらはけっこう早く2012(平成24年)3月19日ダイヤ改正時から活躍中)。キハ47-8092とキハ147-1045は、東九州新幹線開業時(2022(令和4)年9月23日)に「ふたつ星4047」のキハ47-4047とキハ147-4047に改造されました。


2007年12月8日撮影

 吉松駅で出発を待つはやとの風3号。こちらは1号車のキハ47-8092。

 これから紹介する写真は鹿児島中央駅到着分まで、2007年12月8日撮影です。

 客室です。特急らしくクロスシートです。ちゃんとリクライニングもします。

 違いはこちら。キハ147はトイレが無く座席が12人分あります。

 車両中央にある天望席です。席番はなく、誰でも自由に利用できます。いさしんと違い、椅子もあります。

 キハ47の運転席の直ぐ後ろは固定式のボックス席です。足下は広いですが、背もたれはリクライニングしません。
 キハ147の同じ場所は、いさしんの様なロングシートになっています。(写真は後ほど。)

 キハ47にあるフリースペースとトイレです。のれんがまるで銭湯です。

 向かい側は車販準備スペースになっています。売店はありません。

 嘉例川駅に到着。

 まるで矢岳駅と間違える程似ている駅舎です。肥薩線内で残っている木造駅舎はほぼ共通した作りになっています。

 車内で買ったビール。2種ありました。

 竜ヶ水駅付近は錦江湾沿いに走ります。桜島も間近で観られます。

 水戸岡氏特有の列車名アピール

 鹿児島中央駅に到着。なかなかに楽しい観光列車でした。

2009年5月23日撮影

 今度は鹿児島中央駅から吉松駅へ向かいます。
 写真は3両編成で入線してくるはやとの風。先頭はキハ140-2066ですね。

 ここからは2009年5月23日に撮影したものです。

 鹿児島中央駅で発車を待つはやとの風2号。

 車内から観る桜島。

 車内で買ったビールとおつまみ。そしてプリン。後ろに写っているコーラゼロは違います。

 連れが買った紅いもふくれとお茶。ふくれとは蒸しパンです。

 美味しそうですね。

 おそらく停車駅で一番人気の嘉例川駅です。皆さん記念撮影に勤しんでいます。

 やっぱり矢岳駅に見える駅舎です。嘉例川駅からしたら「矢岳駅がマネしてる」と言いたいかもしれません。実際、嘉例川駅の方が6歳年上ですしね。

 はやとの風が停車するようになって、控えめですが観光化しました。駅舎の年齢表示もそのひとつです。

 駅舎の表側です。待合室では駅弁や惣菜が販売されていました。弁当の写真は後ほど。

 天望席です。ここに旅ノートやら乗車記念スタンプやら置いてあります。

 外れ席です。はやとの風の車両も元は普通列車用の40系気動車です。内装は改造されていますが、窓の配置はそのままなので、こういう「車窓が楽しめない」席も誕生します。外れなのでよく売れ残っています。

 後で出すと言ったロングシートの写真です。まるでいさしんです。

 大隅横川駅です。当日は3号車(先頭車)に乗車していましたので、駅舎までは行きませんでした。

 吉松駅に到着。並んでいるのは「しんぺい2号」です。私達は乗り継ぎます。

 観光列車の運転日に合わせて売店も開きます。お店もちょっとだけ綺麗になりましたね。

 嘉例川駅で買った弁当「百年の旅物語 かれい川」(1100円)と吉松駅で買った「幕の内弁当」(600円)です。ちなみに幕の内弁当は11時頃買うとあったかいです。(お値段は買った日のものです)。

 しんぺい2号の車内でちょうどお昼時になったので頂きました。